今回は令和7年10月26日夜から3日間で北関東の少し早い秋を感じる旅に出発!
その一話⇒関西から大間々までの道のり
▲動画
🚃トロッコ渓谷号で行く、足尾銅山への道
◆ トロッコ列車に乗車!旅のハイライトがスタート
さて、大間々駅でなんとか「わたらせ渓谷鐵道トロッコわたらせ渓谷号」の窓側席をゲット!
いよいよ乗り込みます。
前回のブログでも紹介した「トロッコわたらせ渓谷号」は、中間車に窓のないトロッコ車両を連結しており、この車両に乗るのが人気のポイントです。
乗車には整理券が必要で、インターネットなどから事前に予約が可能。ただし、この時点では座席までは確定せず、乗車当日に大間々駅で整理券と引き換えに座席指定を受け取る仕組みになっています。
座席指定は先着順のため、できるだけ早めの到着がおすすめ。私も一本早い列車で訪れましたが、すでに多くの人が列を作っていました。
<トロッコわたらせ渓谷号・トロッコ整理券オンライン購入のページ>
ではトロッコ列車専用の頭端式ホームへ向かいます。ここから最後尾4号車の前寄りの入口より乗車します。

荷物を座席に置き、まずは車内の自販機でビールを購入🍺
これがまた旅気分を高めてくれるんですよね。コーラやお茶、コーヒーのほかに、アサヒスーパードライが選べるのが嬉しいポイント!
また、列車内にはトイレや洗面所もありますので、安心です。
トイレは最後尾4号車の前より。大間々駅から乗車してきた出入り口の横にございます。
さあ出発直前、車内放送が流れます。
「お弁当を予約された方は4号車にて販売いたします」
事前情報では神戸駅での販売と聞いていましたが、この日は出発前に配布とのこと。予約していたお弁当とお茶を早速受け取りに行きます。
出発時刻が近づくころ、向かいの席にも3人家族が乗り込み、トロッコ車両は満席に。
AM10:54──いよいよトロッコわたらせ渓谷号、出発です!
◆ わたらせ渓谷鐵道の魅力と最初の停車駅「水沼」
わたらせ渓谷鐵道は、群馬県桐生から栃木県間藤までを結ぶ全長およそ44キロのローカル線。
渓谷沿いをゆったりと進む車窓から、四季折々の自然が楽しめることで知られています。
内装剥き出しの車内は、木製のボックスシートで窓がなくアドベンチャースタイルの雰囲気。
平日にも関わらず、この日は紅葉前の時期ながら満席の盛況ぶりです。
AM11:16──出発から20分少々で、最初の停車駅「水沼駅」に到着。
ここは全国でも珍しい“駅構内に温泉がある駅”として有名です。
ホーム横には天然温泉「水沼の湯」が併設され、露天風呂からは渡良瀬川を望む絶景が広がります。
周辺には「水沼ヴィレッジ」が展開されており、BBQやパンケーキが楽しめるカフェ、十割そば、サウナ、グランピングなども充実。
1997(平成9)年には「関東の駅百選」に選ばれた人気スポットです。
ここで向かいのご家族が下車され、ここからは贅沢にもボックス座席を独り占め。
ゆったりと渓谷の風景を楽しめる時間になりました。
◆ 車窓の見どころと、神戸駅の“昭和レトロな販売風景”
座席の向きで見どころが変わるのも、この路線の面白さです。
大間々駅から神戸(ごうど)駅までは進行方向右手に渡良瀬川が流れ、川沿いの景色が広がります。
一方、神戸駅を過ぎて草木トンネルを抜けると、今度は左手に雄大な渓谷が見えるという路線。
紅葉には少し早い時期ながら、ところどころ色づく木々が秋の訪れを感じさせます。
お弁当を広げつつ、秋の風を感じながらの鉄道旅──これぞ贅沢な時間です。
今回予約していたのは「やまと豚弁当」。
香ばしいしょうゆだれに舞茸の風味が絶妙で、冷えてもおいしい。
そして昭和の鉄道旅を思わせるプラスチック容器の“手持ち式お茶”。
これがまた雰囲気満点です。
さらに、おまけとして「わたらせ鐵道の手ぬぐい」付き。旅の記念にもなります^^
缶ビール片手にお弁当を頬張りながら、列車は渓谷沿いをゆっくりと進みます。
AM11:37──神戸駅に到着。
「神戸」と書いて「ごうど」と読みます。ここでは数分間の停車。
ホームではお弁当やコーヒー、アイスクリーム、唐揚げなどを売る売り子さんの姿も。
こうした光景はまさに昭和の鉄道旅そのものですね♫
神戸駅を出ると、すぐに全長5,242mの草木トンネルへ。
草木ダム建設によって旧線が水没したため、新たに掘削された長大トンネルです。
トンネル内では天井にイルミネーションが点灯し、幻想的な光が車内を包みます。
これもトロッコ列車の人気ポイントのひとつです。
◆ 渓谷美が広がる沢入駅、そして足尾銅山の入口「通洞」へ
トンネルを抜けると、大きな鉄橋を渡り、今度は左手に壮大な渓谷が広がります。
AM11:59──沢入(そうり)駅に到着。
この駅は駅舎内に簡易郵便局がある珍しい駅で、待合所やホームが登録有形文化財にも指定されています。
初夏には2,000株を超えるあじさいが駅構内を彩り、秋には真っ赤なもみじが一面を染める名所でもあります。
ドラマやCMの撮影にもよく使われる、情緒あふれる駅です。
沢入駅を出ると、いよいよお待ちかねの渓谷美が車窓いっぱいに広がります。
大きな岩肌と深い谷、そして徐々に色づく木々たち。
気温もぐっと下がり、上着を一枚羽織るほどのひんやりとした空気。
トロッコ列車ならではの開放感を全身で感じる時間です。
そして小さな集落の屋根が見えはじめると、列車は原向駅を通過。
やがて列車は再び鉄橋を越え、山裾に広がる大きな建物や工場の様な物が見えてきました。
──AM12:24、目的の通洞駅に到着しました!
この先のトロッコ列車は終着・足尾までもう一駅ありますが、今回はここで下車し、
次の目的地「足尾銅山観光」へと向かいます。
歴史の眠る坑道へ──足尾銅山の記憶をたどる
◆ レトロな駅舎に感激「通洞駅」
さて、通洞駅前はトロッコ列車を降りたお客さんたちで一気に賑やかになりました。
駅舎は北欧の木造建築技法「ハーフティンバー様式」で建てられた独特のデザイン。外に柱や梁が見えるのが特徴で、駅舎とプラットホームの両方が登録有形文化財に指定されています。
「足尾銅山観光」までは駅から徒歩約5分。
下車した皆さんが駅舎やトロッコの撮影を済ませたあと、一斉に同じ方向へ歩き出したので、私もその流れに乗って歩きます。
10分ほど歩くと、「ようこそ足尾銅山観光へ!」の看板が見えてきました。
◆トロッコに乗って、鉱山の奥へ
チケットを購入して入場すると、細いレールの先に小さなトロッコ車両が停車中。
まずはこれに乗って、かつての鉱山内部へと進んでいきます。
これがなかなかリアルで面白い!
トロッコは洞窟の中ほどで停車。ここからは徒歩で坑内見学が始まります。
◆足尾銅山の歴史
足尾銅山は天文19年(1550年)に発見されたと伝わり、慶長15年(1610年)には江戸幕府の直轄鉱山として本格的に採掘が始まりました。
幕府はこの地に鋳銭座を設け、日光東照宮や江戸の増上寺などの建築にも銅が使われ、「足尾千軒」と呼ばれるほど町は大いに栄えます。
しかしその後は産出量が減少し、幕末から明治初期にかけては閉山状態に。
明治維新後、古河市兵衛が経営に乗り出すと再び息を吹き返し、1881年には有望な鉱脈を発見。
20世紀初頭には日本の銅の約4割を産出するまでに成長しました。

一方で、発展の裏には深刻な環境汚染がありました。
燃料用の伐採による山地の荒廃や、製錬工場の煙による大気汚染が渡良瀬川流域に広がり、田中正造による「足尾鉱毒事件」として国会でも大きく取り上げられることになります。
1973年に採掘が停止し、400年以上続いた鉱山の歴史は幕を閉じました。
総延長1,234キロに及ぶ坑道は、いまもそのスケールの大きさを物語っています。
1980年に観光施設「足尾銅山観光」として生まれ変わり、実際の坑口からトロッコで入る体験型施設として、当時の姿を伝えています。
◆坑内に息づく、リアルな歴史
坑内は江戸・明治・大正・昭和と時代順に展示が並び、人形による採掘作業の再現がとてもリアル。
当時の労働環境や道具の変化を感じながら進んでいくうちに、思わず時間を忘れて見入ってしまいました。
やがて200mほど進むと、広い空間に出ます。ここには銅資料館があり、模型や映像でより詳しく鉱山の歴史を学べます。
出口へ向かう通路には、銅を使った生活用品や薬品などの展示もあり、じっくりと楽しめました。
坑道を出ると、再びトロッコのトンネル入口付近へ。実際に使われていた貨車や精錬所跡、削岩機などが展示され、最後まで見応えがあります。
◆鋳銭座と「足字銭」
少し進むと、ひときわ立派な建屋「鋳銭座(貨幣製造所)」が現れます。
ここでは江戸時代末期まで「寛永通寳(一分銭)」が作られ、裏面に「足」の字が刻まれた「足字銭」が鋳造されていました。
その製造の様子も人形で再現されており、見どころのひとつです。
旅路は足尾から日光へ──鉄道とバスを乗り継ぎ向かう先は🍁
◆旅は間藤駅、そして日光へ
売店を抜けて出口へ。気づけば1時間半ほどじっくり見学していました。
14時を回り、足尾銅山観光をあとにし、通洞駅へと向かいます。次の列車まで少し休憩。
ここから歩きながら間藤駅を目指すことも考えていたのですが、流石に昨夜の夜行列車での睡眠不足やトロッコ列車から銅山観光を思う存分満喫した疲れが出てきた感じ。
という訳で30分後に来る列車で、終点・間藤駅を目指します。
駅待合室でウトウトしつつ、列車内でもウトウト。
◆間藤駅の静けさ
PM2:45、一面一線の小さな終着駅「間藤」に到着に到着!若干ですが仮眠をしたおかげで疲れは少し取れたような感じです。
さあ、乗客の多くは観光目的の方々で、外国人観光客はほぼ無く、日本人ツアー客が中心でした。
かつての鉱山鉄道がいまは観光路線として人気を集めている――その変化を肌で感じました。
国鉄時代にはここから1.9km先の足尾本山駅まで線路が延びていましたが、今は廃線に。
駅舎の壁面にはニホンカモシカの壁画が描かれており、運が良ければ本物にも出会えるとか。
またここは、紀行作家・宮脇俊三が国鉄全線を完乗した終着駅でもあります。
著書『時刻表2万キロ』のラストを飾る駅として、今も鉄道ファンが訪れ続ける聖地です。
◆日光へ、静かな移動時間
バスの出発まで約50分。駅前にはお店もコンビニもなく、静かな時間が流れます。
やがて折り返し列車が発車し、駅には私ともう一人の旅人だけ。
PM3:37、日光行きのバスが到着。
冷え込んだ身体を包む暖かい車内にほっとしながら、約30分の道のりで日光へと向かいます。
再び乗車中ウトウトしているうちに「安川町」バス停に到着。
◆西参道から宿へ
PM4:10、バスを降りると、夕方の冷気が肌を刺します。
ここは日光東照宮の西参道エリア。お土産屋やカフェが並び、観光地らしい雰囲気が漂っています。
本来ならここで食事を取る予定でしたが、宿までは1.5kmほど。
夕飯には早い時刻ですしアップダウンの多い道を考えると、先に温泉に入りたい気分が勝ち、食料などは近くのローソンで調達してから向かうことに。
稲荷川橋を渡り、ラストの坂道を登っていくと――
PM4:50、バス停から約30分。木々が生い茂る傍らにお宿の看板が!ようやく今夜の宿に到着しました。
続きはこちら▶初めての日光東照宮へ























































































































































