北海道半周ひとり旅Ⅱ【広尾ー帯広編】

今回は東北海道の南側ルートをV字にドライブ旅へ出発。新千歳から、えりも、帯広、釧路、厚岸、根室、そして日本最東端納沙布岬を目指します。

新千歳空港から納沙布岬までを3泊4日で走行距離800㎞をゆっくり進んでまいります。

今回のブログでは、旅2日目午前中の行程、えりも岬から帯広までをご紹介させていただきます。

前回までの記事▶<日高えりも編の記事>

▲日高えりも編の動画


・・・・・・・今回の記事の目次・・・・・・・

  1. ◆AM7:50 えりも岬出発
  2. ◆AM8:10 黄金道路
  3. ◆AM8:40 国鉄広尾線 広尾駅跡
  4. ◆AM10:00 国鉄広尾線 幸福駅跡
  5. ◆AM10:50 国鉄広尾線 愛国駅跡
  6. ◆AM11:10 真鍋庭園

◆AM7:50 えりも岬出発

おはようございます。 

えりも岬にほど近い宿の静かな客室に、雨粒が窓に当たる音で目が覚める朝。

北海道は日の出が早いのですっかり太陽は昇っており(曇り空で太陽は見えませんが。。。)雨と言う事で二度寝してしまったw

天気予報では曇りだったが雨になってしまったことでテンションが少し下がり気味で、昨日セイコーマートで買ったクルミパンをコーヒー牛乳で流し込む。

今日はゆっくり出発する事にいたしました。

雨が結構な本降りで、お宿の写真を撮ってすぐさま車に乗り込みます。

さて、今日は釧路市まで進む予定です。途中、帯広方面を観光してまいります。

◆AM8:10 黄金道路

まず最初の目的地は広尾町、46㎞の道のりです。

えりも岬から道道34号線を北上し国道336号線に合流すると、トンネル区間が続きます。黄金道路とも呼ばれています。

えりも町庶野ー広尾町音調津の33.5 km区間は交通の難所となっていた場所で、黄金を敷き詰められるほど、建設に莫大な費用(総工費94万5,503円、1 mあたり28円20銭)を投じ、昭和2年の着工から8年もの歳月を要して、断崖を切り開く難工事の末に開通したことが黄金道路と呼ばれる由来です。

昭和35年から、舗装化や覆道工事などの改築が進められましたが、舗装化だけでも1 kmあたり9億8,000万円を要し、当時の一般的な国道の10倍近い費用がかかっと言われています。また、道路は落石も多く、覆道が数多く設置されており、悪天候時にはたびたび通行止となり、平成18年までの10年間の通行止回数は112回にも及びます。

特に長い覆道区間は平成23年に完成した「えりも黄金トンネル」を現在は通行する事になりました。北海道内で一番長いトンネルで全長4941mあり、これにより悪天候や高潮などで通行止めになりやすい海岸線の覆道区間をカットして通行できるようになりました。

黄金道路には殉職記念碑など多くの石碑が建立されており、昭和初期の工事にはタコ労働として過酷な労働を強いられた者も多く、20人以上の犠牲者を出す難工事の末に完成された道路です。

さてこのトンネルと覆道を繰り返す黄金道路を超えると広尾町に入ります。人口約6000人の町です。

◆AM8:40 国鉄広尾線 広尾駅跡

広尾町へ入ると国道は太平洋沿いを離れ内陸へと進みます。

広尾町中心部を国道から離れ、真っすぐ進んだ突き当りに旧広尾駅が見えてきます。

旧駅前はロータリーになっており、中央付近に無料パーキングがありました。車を降りると、雨が降り続きます。

昭和62年に国鉄広尾線が廃止された広尾線の終端駅だった広尾駅跡に到着です。宮脇俊三の「最長片道切符の旅」と言う小説の始発駅で知られています。

現在は、バスのターミナルと言うかバス停になっています。

またかつての駅構内は公園になっており、信号機や蒸気機関車の動輪などが保存されています。

平成30年までは旧駅舎が保存されており鉄道記念館があったそうですが、現在は老朽化に伴いバス待合所になってしまいました。当時の広尾線に関する展示品などは町立海洋博物館内の郷土文化保存伝習館へ移されているらしいです。

さて、雨がきつくなってきましたので、すぐに出発です。

広尾町からは、国道336号線を離れ帯広方面を目指します。

これまでと違った景色が車窓に広がってまいりました。そして少しずつ雨足が弱くなってきた感じです。

広尾町を超えると大樹町へ入ります。大樹町は5500人程度の町で、「宇宙のまちづくり」を標榜し、宇宙分野の実験や飛行試験を積極的に誘致している町です。

主に大樹町多目的航空公園でJAXAや大学などの研究機関が実験を行なっており、最近ではホリエモンのロケット開発でも有名になりましたね。

大樹町を抜けると、国道236号に沿って広大な農地が広がってくる車窓が続き「幕別町」「更別村」「中札内村」を超えて帯広市へ入ります。

◆AM10:00 国鉄広尾線 幸福駅跡

帯広市へ入ってすぐ、国鉄広尾線の幸福駅の跡地が観光スポットになっているとの事で少し立ち寄ります。

気付けばいつの間にやら雨は上がっていました!いい感じです!

えりも岬から110㎞少々。だいぶ進んでまいりました。帯広市の南端に位置する幸福町にある幸福交通公園に到着です。

元々幸福駅があった跡地が観光スポットになっております。

広大な敷地に遠くから見渡すことができるオレンジのディーゼルカーが2両、かわいらしく停まっています。

ホームに上がると廃線になったとは思えない、北海道独特の駅風景が広がります。

ここ幸福町の由来はアイヌ語名「サッナイ」に「幸震(さつない)」と当て字し、後年音読みの「幸震(こうしん)」を村名としてしましたが、福井県からの入植が多かった土地であることから「幸福」の地名が生まれたとされているそうです。

また、かつて広尾線には愛国駅と言う駅も存在し、「愛国→幸福行」の切符がブームとなった事があるそうです。

1973年3月に放送されたNHKの『新日本紀行』で「幸福への旅 〜帯広〜」として紹介されたことがきっかけで有名になったそうです。1972年には7枚しか売れなかった愛国 – 幸福間の切符が、1973年は300万枚、4年間で1000万枚超も売れたそうです(◎_◎;)すごいですね。

売店には今でも乗車する事の出来ない切符が販売されており、その切符が待合所にはたくさん貼られています。まるでおみくじの様ですね。

縁起の良い駅名なので私も本日切符を購入しました。

さて停まっているディーゼルカーには乗車する事も可能。

木でできた内装に扇風機が昭和感ありますね。

2両のうち1両はギャラリー展望内装になっており、本でも読みながら休憩するのも良さそうです。

なるべく人物を撮影しないようにしましたが、平日にもかかわらず多くの観光客でにぎわいを見せていました。

さて、幸福駅を出発し愛国駅も観光スポットになっているらしいので立ち寄りたいと思います。

◆AM10:50 国鉄広尾線 愛国駅跡

幸福駅から12㎞北上し愛国駅跡に到着しました。

駅舎はしっかり残っており、ホームにはSLが停車しています。まるで昭和初期にタイムスリップしたかのような光景が広がります。

駅周辺は公園として整備され、ハート型の噴水、遊具、バーベキュー小屋などが設置されています。

愛国駅の由来も面白く、北海道開拓と殖民が進められた明治期に、愛国青年団という名の開拓団が入植したことから愛国町と名付けられました。

駅待合室は、広尾線の歴史や写真、アイテムなどが保管展示され国鉄時代の背景を広く知ることができます。

時代ともに現在も廃線が続く北海道の鉄道事情が少し切なくもあり理解できました。

さてさて出発です。

十勝地方の観光コースの一つに「庭園巡り」があります。たくさんの多様なガーデンが十勝各地にありそのガーデンを巡るというものです。

庭園散策は興味がありますので、その中でも帯広市街地にほど近い真鍋庭園を訪れてみることにいたします。

◆AM11:10 真鍋庭園

愛国駅から10分少々で到着しました。

真鍋庭園は25,000坪の広大な敷地に、3つのテーマガーデンで構成している回遊式の庭園です。

入場料金は大人1,000円で子供200円です。

まず園内のコースに入ると日本庭園があり、大きな池に滝や川が流れ、カラフルな鯉が泳いでいます。その岸辺を縫う様に遊歩道が設置され進んで行くと、ヨーロッパガーデンに入ります。

様々な鳥の鳴き声が聞こえはじめ森林浴を感じながら進んで行くと、住居として建てられた赤屋根の家が目につきます。ヨーロッパガーデンに入ると広い園内を歩き進んで行きます。

庭園のコースが「エゾリスコース10分」「キタキツネコース25分」と大きく2種類あり両方回ると35分程かかりますが、それ以外にも様々なコースがあり全てをゆっくり回ろうとすると、最低一時間は必要だと思います。

ガーデン中心部にある芝生の広場には、セイヨウシロヤナギ「トリステス」という珍しい巨大な枝垂れ柳があります。これはモネの代表絵画「睡蓮」にも描かれているそうです。

徐々に高低差が出てき始め、大きな滝や池、展望台が見えてくると風景式庭園に入ります。

ここは自然の中に流れる水や風、野鳥や動物の鳴き声が響き渡り、森林をハイキング感覚で癒されるゾーンです。足を停めてバードウォッチングやエゾリスを観察したりして楽しめます。

さて、終盤に差し掛かると、ボーダーガーデンと言われる左右対称の庭園にプラスアルファされた庭園へ、「色違いの品種」を向かい合わせに植栽された「リバースボーダーガーデン」に入ります。

また地面からまるで芝生がめくれ上がって、モンスターが動きだした様相を醸し出すモンスターガーデンを通って、正面広場へ出ます。

正面広場にはカフェテラスや、園芸販売所などもありました。

ガーデン内はエゾリスがたくさん居てました。見入っていると時間はあっという間です。

いやー、かなりゆっくり見て回り気付けば一時間半近く滞在していました。かなり癒されましたな^^庭園巡りの魅力が非常に良くわかりました。

さて、時刻は12時半を過ぎていますが、天候が持つ間にもうちょっと観光したい箇所があります!

と言う事で十勝観光もう少し続きます。

続く►北海道旅2日目 音更ー釧路編

▲旅2日目の様子を動画でご紹介しております。
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