日本海縦貫から北海道への旅② 新潟途中下車と特急いなほ、日本海絶景を巡る秋田への旅

今回の旅は、「鉄道だけで北海道を目指す」という、日本海側ルートを巡る3日間のロングルート旅。

新幹線・特急列車・観光列車を次々と乗り継ぎながら、最終的に復路の出発地・新千歳空港を目指します。

もちろん移動だけではなく、その途中で町へ降り立ちながら観光を楽しんでくのが旅のメイン。

今回の記事は、姫路からおよそ6時間半かけて辿り着いた新潟駅からスタート。

ここでの乗換待ち時間を利用した新潟市街散策、特急いなほから望む日本海の車窓、そして秋田での宿泊の様子を綴っていきたいと思います。

どうぞよろしくお願いいたします。

▲日本海縦貫→北海道への旅 第一話


新潟駅で途中下車、みなとぴあ散策

新潟駅でまさかのコインロッカー難民に…

まず辿り着いた新潟駅。

ここでは大荷物のキャリーケースをコインロッカーへ預け、身軽になってレンタサイクルで市街地を散策する予定でした。

……が。

なんと調べていたコインロッカーが全部満杯。

「まあ普通に空いてるやろ」

と、そこまで深く調べていなかったのですが、実際には空き待ちの列までできており、一気に焦り始めます。

後から調べてみると、新潟駅周辺には複数のロッカー設置場所があり、さらにCoCoLo西N+内には「新潟駅お荷物サービスカウンター」まで存在していたようです。

参考サイト→新潟市のコインロッカー事情

どうやら、パッと見で諦めるのはまだ早かった模様…。

ですがこの時の私は、“乗換時間2時間20分”という制限にパニック状態。

予定調和にいかないときほど冷静になるべきですな😰

そんなこんなで駅構内を右往左往しているうちに、気が付けば20分近くロス。

結局レンタサイクルは断念し、タクシーで目的地へ向かうことにしました。

向かう先は、「新潟歴史博物館みなとぴあ」。

信濃川河口近く、新潟港の歴史が色濃く残るエリアです。


港町・新潟の歴史が残る「みなとぴあ」へ

タクシーを降りたのは、「旧新潟税関庁舎」の入口前。

どうやらここが、みなとぴあエリアへの入口になっているようです。

ここには歴史的建造物や復元施設が数多く残されており、歩いているだけでも非常に雰囲気があります。

まず目に入るのが、明治期に建てられた「旧新潟税関庁舎」。

開港都市・新潟を象徴する洋風建築で、白い外壁とレトロなデザインが印象的です。

さらに敷地内には、

  • 旧第四銀行住吉町支店
  • 荷揚げ場(復元石段)
  • 石庫(復元倉庫)
  • 早川堀
  • 柳並木(景観復元)

などが点在。

かつて北前船や商船で栄えた港町・新潟の面影が随所に残されており、近代建築と水辺の景観が非常に美しい空間です。

特に早川堀沿いの柳並木は、まるで昔の港町へタイムスリップしたような雰囲気。

しかし意外と観光客は少なく、静かに新潟の歴史を感じられる非常に良いスポットです。

こういう場所、個人的にはGOOD。


駆け足で巡る「みなとぴあ歴史博物館」

そしていよいよ、みなとぴあ歴史博物館の内部へ。

……とはいえ、今回は時間がほとんどありません。

特急いなほの発車時刻が迫っているため、常設展示を中心に20分少々だけ見学することに。

入口を抜けてまず驚いたのがエントランスホール。

館内は吹き抜け構造になっており、視線を上へ向けると円形天井の中央には大きなステンドグラスが配置されています。

これが想像以上に印象的。

柔らかな光が差し込み、歴史博物館というより少し洋館や美術館のような雰囲気も感じます。

入館していきなり少しテンションが上がりました。

2階の常時展示コーナーでは、

  • 北前船交易で栄えた新潟港の歴史
  • 信濃川と共に発展してきた町並み
  • 豪雪地帯ならではの暮らし
  • 近代港湾都市としての発展

など、新潟という都市の成り立ちが非常に分かりやすく展示されていました。

  • 新潟の宴会料理

特に印象的だったのは、“水の都”としての新潟。

現在の整然とした都市風景からは想像しにくいですが、かつては堀や水路が縦横に巡る港町だったそうです。

限られた時間ではありましたが、新潟という町の背景を知ることができ、かなり満足度の高い見学となりました。


信濃川沿いを歩き、萬代橋を望む

PM1:40

いなほの発車時間までは残り1時間10分。

ひとまず新潟駅方面へ戻ることにします。

しかし、ここで新たな問題。

タクシーが全然いない。

どうやら常駐していないようで、歩きながら拾う作戦へ変更。

駅まではおよそ3km弱。

「まあ最悪歩けばなんとかなるか…」

ということで、信濃川沿いを歩き始めます。

柳都大橋へ向かって歩くこの道が、これまた非常に気持ち良い。

大きな川幅、穏やかな流れ、港町特有のゆったりした空気感。

新潟という都市の“余白の広さ”みたいなものを感じます。

そして柳都大橋からは、新潟を代表する名橋「萬代橋」の姿が。

萬代橋は1929年(昭和4年)に完成した国の重要文化財。

信濃川に架かる6連アーチ橋で、新潟市のシンボル的存在です。

美しい御影石造りの橋は重厚感がありながらも非常に優雅。

近代土木遺産としての価値も高く、“日本一美しい現役橋梁”なんて呼ばれることもあるそうです。

歩いていると、こういう何気ない景色の中に、その町の歴史が自然に溶け込んでいる事をよりじっくり感じ取れますね。


ぽんしゅ館で利き酒、そして特急いなほへ

爆速利き酒チャレンジ

そうこうしているうちに、

「もうこのまま歩いて駅まで戻るか!」

と決意。

PM2:16

ようやく新潟駅へ帰還です。

駅前の「NIIGATA」のモニュメントを見た瞬間、かなり安心しました(笑)

……しかし。

実はまだ、どうしても寄りたい場所が残っています。

それが「ぽんしゅ館」。

ぽんしゅ館HP

ですがここでも下調べ不足が発動。

新潟駅には“ぽんしゅ館”系列店舗が複数あり、

「着いた!……違う!」

を何度か繰り返す羽目に。

私が向かいたかったのは、「ぽんしゅ館 唎酒番所」ということに気づく。。。

そしてようやく辿り着いた時には――

なんと、特急いなほ発車15分前。

これはヤバい。

ですが、ここまで来たら飲むしかありません(笑)


5枚のコインを握りしめ、日本酒を流し込む

ぽんしゅ館唎酒番所は、新潟県内の日本酒を大量に飲み比べできる超人気スポット。

受付でコインを受け取り、ずらりと並ぶ日本酒サーバーから好きなお酒を注いで楽しむスタイルです。

壁一面に並ぶ酒銘柄。

銘柄数の多さに圧倒されながらも、今回は時間との勝負。

5枚のコインを握りしめ、ほぼ即決。

ひたすら飲む。

ほぼ一気飲みです(笑)

本来ならじっくり味わう場所なんですが、今回は完全に“タイムアタック利き酒”。

ですが短時間ながらも、新潟の酒のレベルの高さは十分伝わってきました。

やっぱり米どころの日本酒は格別です。

さあという事で次乗車する特急いなほ発車まで、後12分⋯急げ~!!

▲今回の旅をユーチューブで是非リアルにご覧ください


ギリギリで特急いなほへ

……速攻で駅ホームへダッシュ。

なんとか発車5分前に滑り込みセーフ。しかし、、、急いで乗ったため飲み物も食べ物も何も買ってない💦

まぁ…間に合ったので良しとしよう(笑)

次に乗車するのは、日本海沿いを北上する特急「いなほ」。

いよいよここから、夕暮れの羽越本線を走る絶景区間へ突入です。


夕暮れの日本海へ――特急いなほ7号で秋田を目指す

PM2:50

なんとか発車5分前に滑り込み、今回乗車する特急いなほ7号へ。

新潟駅を出発すると、列車はゆっくりと市街地を抜けていきます。

先ほどまで歩いていた信濃川周辺の景色も次第に遠ざかり、窓の外には住宅街、工場地帯、そして越後平野の田園風景が広がっていきました。

ここから秋田までは約3時間半。

日本海側を北上する長い車窓旅の始まりです。


越後平野を北へ、広がる田園風景

しばらくすると建物は少なくなり、一面に田んぼが広がる越後平野へ。

見渡す限り続く平野部。

遠くにはまだ雪の残る山並みも見え、関西ではなかなか見ることのできない景色が続きます。

この越後平野は、信濃川や阿賀野川が長い年月をかけて運んだ土砂によって形成された日本有数の沖積平野です。

先ほど「みなとぴあ」で学んだ新潟の歴史が頭に残っていたこともあり、車窓いっぱいに広がる田園風景を眺めながら、その成り立ちに思いを巡らせます。

川が運んだ土砂によって少しずつ形づくられた大地。その上に広がる水田と集落を見ていると、ただ景色を眺めるだけでは味わえない面白さがありました。

穏やかな景色ですが、不思議と飽きません。


村上を過ぎると、いよいよ日本海沿いへ

列車はやがて城下町・村上へ。

ここを境に景色は一変します。

それまで続いていた平野部から、日本海沿いの区間へ。

進行方向左側には、いよいよ海が見え始めました。

「来たか…!」

思わずそんな言葉が出てしまいます。

この瞬間を楽しみに、今回この日本海側ルートを選んだと言っても過言ではありません。


笹川流れ、日本海絶景区間へ

村上を出ると、特急いなほ最大の見どころ。

笹川流れ区間へ突入します。

荒々しい岩礁と入り江。

そのすぐ横を走る羽越本線。

車窓いっぱいに広がる日本海。

天気が良い日は海の青さが本当に美しく、列車が海岸線に沿ってカーブするたび景色が大きく変化していきます。

海面の向こうにはうっすらと粟島の姿も。

晴れていれば、日本海に浮かぶその姿が幻想的に見えることもあるそうです。

海と列車。

そして夕方へ向かう柔らかな光。

この時間帯のいなほは、本当に絵になります。

車窓を眺めているだけなのに時間がどんどん過ぎていく、不思議な感覚です。


山形から秋田へ――鳥海山が近づいてくる

列車は県境を越え、山形県へ。

鼠ヶ関付近では再び日本海が近づき、窓の外には海岸線が続いていきます。

それまで海沿いを走っていた景色も、しばらくすると再び広大な田園地帯へ。

列車は酒田平野へ入り、一面に広がる田んぼの向こう――

車窓左手には、ついに鳥海山の姿が見えてきました。

残雪を抱いた東北の名峰。

青空の下に浮かぶその姿はかなり印象的で、もし綺麗に見えれば今回のいなほ旅でも屈指の見どころになりそうです。

この時点ではまだ少し遠く、雄大な山並みとして眺める感じ。

ですが、この後さらに面白い景色が待っていました。


鳥海山が目前へ――遊佐を過ぎると絶景区間

酒田を過ぎると列車はさらに北へ。

やがて山形県と秋田県の県境付近、鳥海山登山口として知られる遊佐駅へ到着します。

そして遊佐を過ぎた辺りから景色は再び変化。

今度は鳥海山が右手へ移り、一気に近づいてきました。

雪を残した美しい山容。

その姿はどこか富士山にも似ています。

鳥海山は標高2,236mの活火山。

山頂付近に雪を残した姿が富士山に似ていることから、「出羽富士(でわふじ)」とも呼ばれています。

海沿いを走る列車。

日本海。

その向こうには残雪の鳥海山。

この組み合わせはかなり贅沢。

特急いなほの車窓でも特に好きな区間かもしれません。


金沢駅で買った“にゃんこばうむ”がここで活躍

そしてここで、ふと思い出します。

そういえば金沢駅で買ったアレがあった。

「にゃんこばうむ」です🐱

なんとなく購入していたのですが、こんなところで出番がくるとは。(3時間40分の乗車なのに飲み物食べ物買いそびれ)

という事でこれが予想以上に助かりました(笑)

見た目は可愛いのですが意外とボリュームもあり、3時間40分近い長距離乗車ではかなりありがたい存在。

金沢駅で何気なく買ったデザートでしたが、結果的には今回の旅の“救援物資”になりました。


夕日に染まる日本海、そして秋田へ

車窓では少しずつ太陽が傾き始めます。

海面へ反射する光。

オレンジ色へ変わっていく空。

同じ日本海でも、新潟で見た昼間の景色とはまるで別世界です。

そして列車はついに秋田県へ。

ここまで来ると、空気もどこか変わったような気がしました。

姫路を出発してから約12時間。

まだ旅は1日目ですが、気が付けばかなり北まで来ています。

やがて列車は雄物川を渡り、その先には少しずつ灯り始めた秋田市街。

長かった特急いなほ7号の旅も、いよいよ終盤です。


秋田到着、本日の宿へ

路線バスでホテルへ

秋田駅へ到着後は、そのまま駅前バスターミナルへ。

今回宿泊するホテルは駅から少し離れているため、路線バスを利用して向かいます。

乗車して数分。

降り立ったのは「山王十字路」バス停。

そして驚いたことに、バス停の真向かいが今回宿泊するホテルでした。

これはかなりありがたい立地。

朝から姫路、新潟、そして秋田まで移動してきた体には、この近さが本当に助かります。

本日の宿はホテル アルファイン秋田。

長かった一日もようやく終着点です。


10階スタンダードシングルルームへ

チェックインを済ませ、案内されたのは10階のお部屋。

今回予約したのはスタンダードシングルルーム(16㎡)です。

部屋へ入った瞬間、

「これは思ったより当たりかも」

というのが第一印象。

シングルながら圧迫感は少なく、荷物を広げても余裕があります。

ベッドはシモンズ製。

今日は朝5時台から動き続け、姫路から新潟を経由し秋田までやって来ましたので、寝具の快適さはかなり重要です(笑)

室内にはテレビ、ソファ、冷蔵庫、ユニットバス・トイレ、洗面シンクを完備。

アメニティ類も充実しており、旅先のビジネスホテルとしてはかなり快適な印象です。

そして窓の外を見ると――

秋田駅方面へ真っ直ぐ伸びる大通り。

10階から望む夜景は思っていた以上に綺麗で、今日ここまで移動してきた実感がようやく湧いてきました。


この設備で実質3000円!?

ちなみに今回のお部屋。

通常料金は約5000円ちょっと。この価格でもお安いですがポイントを利用し、なんと実質3000円ポッキリで宿泊できました。

安い!!!

最近はホテル代もかなり上がっていますので、この価格は正直かなり助かります。

移動距離が長い今回の旅では、宿泊費を抑えてその分を交通費や観光へ回せるのは大きいところ。

かなり満足度の高い宿となりました。


秋田グルメの予定がまさかのコンビニ飯へ

本当はチェックイン後、秋田の郷土料理か地酒でも楽しもうと思っていました。

しかし――

どうやら日曜日の夜だったためか、気になっていたお店はほぼ営業終了。

完全に読み違えました(笑)

時間も遅く、歩き回る元気も残っていなかったため、今回は潔くコンビニへ。

旅先でのご当地飯も良いですが、こういう“予定通りいかない夜”も案外記憶に残るものです。


北へ来た一日の締めくくり

PM8:30

シャワーを浴び、本日の全工程が終了。

朝は姫路駅。

昼は新潟散策。

夕方は日本海を眺めながら特急いなほ。

そして今は秋田のホテル。

改めて振り返ると、一日でかなり北まで来ました。

風呂上がりのビールをいただきながら今日撮影した写真や動画を確認。

これが旅の終わりのちょっとした楽しみです。

そしてそのまま就寝。

明日は今回の旅最大級の楽しみ。

五能線経由、リゾートしらかみへ向かいます。


北国の朝日と、次の目的地へ

AM5:20

目が覚める。

ふと窓へ目を向けると、ちょうど朝日が昇り始めていました。

昨夜見ていた秋田駅方面へ続く大通り。

今度は朝の柔らかな光に包まれています。

静かな街並み。

まだ少ない車の流れ。

旅先ならではの穏やかな時間です。

今日は日本海絶景路線・五能線へ。

まずは駅まで向かわなければなりませんが、調べてみると山王十字路から秋田駅方面への路線バスは本数も多く一安心。

どうやら予定通り進められそうです。

さて――

本日は観光列車「リゾートしらかみ」。

今回の旅のメインの一つでもある五能線乗り鉄の旅。いよいよ始まります!

次回に続く→日本海縦貫から北海道への旅③リゾートしらかみで巡る五能線絶景旅、そして函館へ – mars旅


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