🎌《青森ドライブ一人旅⑦》恐山から浅虫温泉へ──陸奥湾沿いをめぐる穏やかな午後

青森ドライブ一人旅🚗
今回は、日本三大霊場のひとつ「恐山」を訪れ、陸奥湾の東岸を南下しながら青森市街へ向かう旅路をご紹介します。


これまでの記事はこちら:

📍3日間の旅全体ルートマップ


📺 今回の旅はYouTubeでも公開中!


下風呂温泉を出発、まずは霊場・恐山へ

下風呂温泉で宿泊した翌朝。
この日は少し遅めの出発、AM8:40。のんびりとしたスタートです。

国道279号線「むつはまなすライン」を東へ。
出発してほどなく、動画撮影中のカメラの調子がなんだか怪しい…。
予備のドライブカメラも昨日からご機嫌ナナメで、仕方なく海沿いの駐車帯に車を停めて点検することに。

海風を感じながらふと視線を向けると、そこに広がるのは穏やかな「木野部(キノップ)海岸」。

ゆるやかなカーブを描く海岸線は、まるで絵のような静けさ。
「キノップ」とはアイヌ語で“カヤを刈るところ”を意味し、古くから人々が海とともに暮らしてきた場所だそう。

思いがけず立ち寄ったこの木野部海岸、素朴ながらもどこか心に沁みる風景でした。
旅のトラブルも、こうして新しい発見へ導いてくれるのです。

残念ながらカメラの調子は回復せず…
仕方なくドライブ用のカメラで記録を続けることにして、再びハンドルを握ります。


神聖な森へ――恐山への山道ドライブ

ここから恐山まではおよそ30km、約40〜50分ほどの道のり。
むつはまなすラインを東進し、むつ市大畑町で県道4号線に入ると、いよいよ恐山山地へ。

道は徐々に山深くなり、木々が道を覆うようになってきます。
すれ違う車もほとんどなく、気温も少しずつ下がっていく。
まるで神域へと足を踏み入れていくような、そんな空気に包まれます。

右手には渓流・正津川が流れ、その先に赤茶けた岩肌が広がる一帯が見えてきました。
ここが「恐山の野湯群」。地中のいたるところから温泉が噴き出しており、白煙がゆらゆらと漂っています。

さらに進むと、目の前に大きな湖が姿を現しました――宇曽利山湖。
ほどなくして、霊場・恐山菩提寺に到着です。


白い大地に立つ――霊場・恐山

下北半島の中央に位置する霊場・恐山。
今からおよそ1200年前、比叡山の慈覚大師・円仁が開いたと伝えられ、日本三大霊場の一つに数えられています。

その全貌は、宇曽利山湖を中心とする火山性の地形と温泉、そして菩提寺の境内が一体となった広大な霊域です。

山門をくぐると、目の前に広がるのは真っ白な火山岩の荒涼とした大地。
あちこちから立ち上る湯気が、ここが“生と死の境”と呼ばれる所以を物語ります。
不思議なことに、その景観の中に立つと、心は逆に穏やかに澄み渡っていくのです。

岩の隙間には、色とりどりの風車がいくつも並び、カラカラと音を立てています。
これは、幼くして亡くなった子どもたちの霊を慰めるために供えられたもの。
風に乗って回る音が、まるで祈りそのもののように響いていました。

やがて道の先に見えてくるのが「賽の河原」。
無数の石が積まれた地蔵堂の前に立つと、静かに手を合わせずにはいられません。

そしてその先には、宇曽利山湖が静かに広がります。
鏡のように澄んだ湖面と、背後にそびえる宇曽利山。
この世とあの世の境にあるという言葉が、少しも大げさではない神秘的な光景でした。


太鼓橋から望む“彼岸”の景色

約1時間半ほどかけて境内を巡り、最後に訪れたのは太鼓橋。
霊場・恐山は、「この橋の向こうがあの世」と語られるほどの象徴的な場所です。

橋の下を流れる正津川は、三途の川と呼ばれています。
太鼓橋の向こうに広がる宇曽利山湖の風景は、まるで彼岸そのもの――
霧のような湯けむりと静寂が、幻想的な時間を包み込んでいました。

こうして神秘の霊場を後にし、再びエンジンをかけます。
次の目的地は陸奥湾の東岸へ。
ここから南へとハンドルを切り、青森市街を目指します。


下北駅前の名物ランチ「自衛隊グルメ」を味わう!

時刻はちょうど11時半。そろそろお昼ごはんの時間ですな~。
これから向かうむつ市の中心エリアでお店を探していると、JR下北駅前に「駅前食堂」という地元で有名な食堂があるとの情報をゲット!さっそく行ってみることにしました。

再び山道を越えること20分少々。時計の針がちょうど12時を指すころ、「駅前食堂」に到着!
ちょうど混み合う前だったようで、すぐに席へ案内されました。ラッキー♪

その名の通り、下北駅のすぐ目の前にある「駅前食堂」。
こちらの人気メニューは、なんと“大湊の海上自衛隊グルメ”を再現した「自衛隊カレー」だそうです。
というわけで、迷わずカツカレーをチョイス!

ボリューム満点の一皿をペロリとたいらげるころには、店内はすっかり満席。
地元の方や観光客で賑わう人気ぶりがうかがえました。

食後は、すぐ前のJR下北駅にも立ち寄り。
ここは「本州最北端の駅」として知られています。駅舎の横には観光案内所があり、下北半島の見どころパンフレットをいくつかゲット!
ここから再び南下ドライブのスタートです。


陸奥湾を望む爽快ドライブへ!

下北駅をあとにし、国道279号線「むつはまなすライン」を青森市方面へ。
ここから青森市街まではおよそ100km。


陸奥湾の東側を走るこのルートは、JR大湊線と並行していて、まっすぐに伸びる道が気持ちいい。
特に横浜町あたりに入ると、海と防風林が交差するような美しい景色が続き、ドライブ好きにはたまりませんな~。

途中、少し休憩も兼ねて野辺地港へ。
何気なく港方面へ車を進めると、遠くに不思議な形をした大きな船が見えてきました。
ここは「野辺地港常夜灯公園」。
桟橋の先には、復元された北前船「みちのく丸」が展示されています。
近くで見るとその迫力に圧倒されますね!

この一帯はかつて北前船の寄港地だった場所で、常夜灯や港の風情がその名残を今に伝えています。


夏泊半島を横目に、浅虫温泉へ

時刻は午後2時。
ここからは国道4号線を西へと進みます。


海沿いを通る「夏泊半島ルート」も魅力的ですが、今回は時間の関係で最短ルートをチョイス。
野辺地湾を過ぎると道は内陸へ入り、田園風景の中をひた走ります。
そして再び右手に海が広がってきたころ、見えてくるのが青森湾。
約40分のドライブで、浅虫温泉に到着です!


歴史ある浅虫温泉をぶらり散策

せっかくなので温泉にも浸かりたいところですが、今回は時間の都合で散策のみ。
「道の駅ゆ~さ浅虫」に車を駐め、周辺を歩いてみます。

浅虫温泉は“東北の熱海”とも呼ばれるほどの名湯地。
青森湾越しに湯ノ島を望む景色は本当に美しく、海沿いの宿では水平線に沈む夕陽が名物なんです。

泉質は単純泉で、開湯はなんと平安時代・876年。
慈覚大師・円仁によって発見されたと伝わっています。
かつては「麻を蒸す」ことから「麻蒸(あさむし)温泉」と書かれていましたが、
「蒸」の字が火を連想させることから「浅虫温泉」へと改められたそうです。

また、「麻蒸湯札」という湯めぐり手形を購入すれば、
旅館13軒+民宿2軒、計15軒の温泉を3ヵ所まで楽しめるそうですよ!

道の駅ゆ~さ浅虫は、お土産や温泉施設も充実していて、浅虫温泉観光の中心的存在。
ペデストリアンデッキで駅まで歩くこともでき、
山手側には昔ながらの温泉街や共同浴場も残っています。

今回はお土産をいくつか購入して、再び青森市街へ向けて出発!
いよいよ旅も終盤に差し掛かります。

▶ 次回へつづく…(ねぷたと青函連絡船の歴史・青森市街を満喫の記事


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